借りない資金調達として注目されているファクタリングですが、新しい資金調達方法ということもあり、その仕組を正しく理解しないまま利用している人が増えつつあります。
ここではそんなファクタリングの基本となる考え方や、正しく利用するための手順などをご紹介しています。
会社を経営していると、仕入れや設備投資でお金が必要になることがありますよね。
そういうときに金融機関が融資をしてくれればいいのですが、金融機関からの融資は時間がかかりますし、断られることもあります。
そうなると自己資金でなんとかするしかありませんが、そんなときに限って売掛金はあるものの手元に現金がないということがよくあります。
でも、その売掛金を使って資金調達ができるファクタリングという手法があります。
日本ではまだ馴染みのない資金調達方法ですので、よくわからないという理由で利用していない経営者も多いかと思います。
そこで、ここではわかりやすくファクタリングについて説明し、どのようにすれば借りない資金調達ができるのかをご紹介していきます。
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契約方法 | 対面・郵送・オンライン |
手数料 | 2%~ |
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借りない資金調達「ファクタリング」
借りない資金調達であるファクタリングは、売掛金を買取してもらって現金を手にすることができる、画期的な資金調達方法です。
2社間ファクタリングは売掛金の10〜30%、3社間ファクタリングは売掛金の2〜5%の手数料が発生します。
2社間ファクタリングは手数料が高いものの、最短で即日現金化ができるスピード感と資金繰りに困っていることが他社に知られないというメリットがあります。
それでも手数料が高額ですので、何度も利用していると会社は簡単に赤字になります。
1回だけの利用であれば2社間でも構いませんが、何度も利用する場合には手数料が少ない3社間ファクタリングがおすすめです。
また、ファクタリング会社の中には詐欺会社も紛れているため、会社選びは慎重に行う必要があります。
ファクタリングの仕組み
日本では掛取引が一般的ですので、ほとんどの会社が売掛金を抱えているかと思います。
この売掛金は取引先が倒産でもしないかぎり回収できるわけですが、手元にお金があるわけではないので、売掛金がいくらあっても仕入れに使うこともできなければ、投資することもできません。
もちろん借金の返済にも使えません。
- 9月30日までに50万円の支払いが必要
- 10月31日に売掛金が100万円はいる
このようなシチュエーションはよくあるかと思います。
手元に50万円あればいいですし、銀行などから借りられるならそれでも9月30日を乗り切れます。
どうしても50万円用意できない場合には、支払いを遅らせてもらうしかありません。
相手が応じてくれればいいのですが、取引実績がほとんどなく信用がない場合には断られることもありますし、仮に応じてくれても「あそこは経営が危ない」という印象を与えてしまいます。
いずれにしても、経営をするにあたってプラスにはなりません。
そうなると、売掛金をなんとかしたいですよね。
ただ、前倒しで払ってもらうというのも取引先に迷惑をかけますし、やはり印象はよくありません。
そこで出てくるのが「ファクタリング」です。
ファクタリングは売掛金を売却できるサービスで、上のように100万円の売掛金がある場合には、その売掛金を額面の70〜90%で買い取りしてもらえます。
100万円入ってくるところが70万〜90万円しか手に入れることはできませんが、50万円の支払いが滞ることはありません。
ファクタリング会社にしてみると高額な融資を行う形になりますが、売掛金でその貸付けを回収できるため、ローリスクで収益をあげられるます。
利用する側にしても借りない資金調達ができますので、借金を抱えずに済むというメリットがあります。
2社間・3社間ファクタリングの違い
ファクタリングの仕組みを理解してもらえたところで、次にファクタリングの種類について説明します。
ファクタリングには次の2種類があります。
2社間ファクタリングは自社とファクタリング会社だけで行う資金調達方法で、3社間ファクタリングは売掛先会社も含めた3社で契約を結びます。
それぞれにどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
2社間ファクタリングの特徴
2社間ファクタリングは完全にクローズした取引ですので、他の会社に知られることなく売掛金の売却ができます。
このため資金不足になっていることを周りに知られることがなく、さらに2社間の合意で契約を結べますので、数日のうちに資金調達できます。
また、2社間ファクタリングでは売掛金の回収を自社で行います。
そして回収した売掛金はそのままファクタリング会社に支払いをします。
このような仕組みになっているため、ファクタリング会社にしてみれば売掛先会社とファクタリング利用会社の2ヶ所で不払いが発生するリスクがあります。
このため、どうしても手数料が高くなるというのが2社間ファクタリングのデメリットです。
売掛金の10〜30%を手数料として取られるため、手元に入ってくる現金が大幅に目減りしてしまいます。
ファクタリング手数料20%て言われました…。
でも今からまた探し直すのも…100万円とりあえず準備して月末120万円返済…
完全に利息がトイチでワロタ…
— ギャンブルフレンz (@GamblE1527) March 10, 2023
3社間ファクタリングの特徴
3社間ファクタリングは売掛先会社も含めて契約をしますので、ファクタリングを利用することがオープンになってしまいます。
ただし、売掛金の回収をファクタリング会社が行うため、回収できないリスクが減り、手数料が売掛金の2〜5%程度にまで下がります。
3社での合意が必要ですので、打ち合わせの回数や手続きも増えるため、契約するまでに時間がかかるというのが3社間ファクタリングのデメリットです。
とはいえ2社間ファクタリングと比べると手数料がかなり低くなりますので、少しでも多く現金を手にしたい場合には、3社間ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングを利用する流れ
ここまでの説明でファクタリングの概要は把握できたかと思います。
それでは実際にファクタリングを利用して借りない資金調達をするための手順をご紹介していきます。
ファクタリングを利用する流れ
ファクタリングを利用するための、基本となる流れはこのようになっています。
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
1.申し込む
ファクタリングを利用するにあたって、ここが最も重要なポイントになります。
ファクタリングは日本では始まったばかりのサービスですので、現時点では様々な企業が参入しています。
それぞれに手数料やサービスの内容に違いがあり、それらを比較して選ぶ必要があります。
会社選びが重要なのに1社だけに相談して、すぐに決めるということがよくありますが、それでは足元を見られる可能性があります。
できるだけ2〜3社に相談してください。
その場合に下記の点を確認しておきましょう。
- 利用するのにかかる費用の総額と内訳
- 2社間と3社間のどちらに対応しているか
- 償還求償権の有無
手数料はファクタリング会社ごとで大きく違いますので、必ず見積書を出してもらいましょう。
また、ファクタリング会社によっては2社間と3社間のいずれかにしか対応していないこともありますので、この点も確認しておいてください。
そして重要なのが「償還求償権の有無」です。
これは売掛先会社の倒産などで回収できなくなったときの取り扱いの問題で、「償還求償権あり」ですと回収できなくても売掛金を支払わなくてはいけません。
「償還求償権なし」なら回収できないときの返済義務は発生しません。
ほとんどのファクタリングで「償還求償権なし」になっていますが、手数料が低いファクタリング会社の場合「償還求償権あり」になっていることもあるので注意してください。
2.審査
ファクタリングも金融機関から融資を受けるときと同じように審査があります。
仮審査と本審査の2回に分かれることがありますが、いずれも下記の確認を行います。
- 会社規模
- 会社の売上実績
- 売掛金額
- 売掛先会社
- ファクタリング希望額
- 希望する入金時期
- 資金の使用用途
ファクタリング会社のリスクは、利用会社と売掛先会社の倒産です。
このため2社の経営状態に合わせて手数料の調整を行います。
倒産リスクが高いほど手数料が上がります。
場合によっては買取を断られることもあります。
3.売掛金買取のための契約
契約はすでにご紹介したとおりで、2社間ファクタリングの場合には自社とファクタリング会社の間で契約を結び、3社間ファクタリングの場合には売掛先会社を含めて契約を行います。
契約書などはファクタリング会社が用意しれくれますので、内容を確認して署名捺印をすれば契約完了です。
4.買取金額の支払い
契約を結ぶと、すぐに買取金額が送金されます。
契約した金額と送金金額が同額であることを確認しておきましょう。
5.売掛金の回収・支払い
2社間ファクタリングの場合には売掛金が自社の口座に振り込まれますので、それをそのままファクタリング会社の口座に送金してください。
手元に現金があると、ついつい手を付けたくなりますので、できるだけ速やかに送金しましょう。
3社間ファクタリングであれば、ファクタリング会社が回収をしてくれますので、自社ですることは何もありません。
ファクタリングを利用するときの注意点
ファクタリングを利用するにあたって注意したい点が1つだけあります。
それが詐欺会社の存在です。
ファクタリングは法整備が追いついていないため、現時点では簡単に参入できるということで、ファクタリングで詐欺行為を行う会社がいくつかあります。
- 2社間ファクタリングなのに手数料が5%程度
- 書類提出不要
- HPの会社概要に名称と携帯電話番号しかない
これらのいずれかに該当する場合には、詐欺会社である可能性が考えられます。
相場よりも低い手数料や書類不要といった手軽さをウリにして誘い込み、実際には様々な理由を後付して50%近い手数料を請求してきます。
このようなトラブルを回避するために、手数料があまりにも少なすぎたり、書類提出不要となっていたりするファクタリング会社の利用は避けてください。
また、HPに会社名と携帯電話番号しか書かれていない会社もNGです。
少なくとも「代表者名・住所・設立年月・資本金・従業員数」が記載されている会社を選びましょう。
念のため記載されている住所に会社があるかどうかも確認しておくといいでしょう。
まとめ:ファクタリングは審査あり。早めに申し込みを!
ファクタリングは会社選びに失敗しなければ、中小企業の経営者にとって、とてもありがたい資金調達方法です。
ただし、2社間ファクタリングは手数料が高く、売上の10〜30%が消えてしまいますので、収益で考えると赤字になるケースがほとんどです。
このため「ここさえ乗り切れば助かる」というときに利用するのは構いませんが、頻繁に2社間ファクタリングを行うのは会社の体力を削っていくだけですので、おすすめできません。
頻繁に使うようであれば、できるだけ3社間ファクタリングを選びましょう。
また、手数料の安さばかり追求すると詐欺会社に引っかかる可能性がありますので、必ず2〜3社に相談して信頼できると感じたファクタリング会社を利用しましょう。